2011/08/20

濃霧の中の・・・  






  
          真っ黒に塗り潰しても染み・・・

          心の染みは消しようもない・・・




          言い訳も繕いもすべてが・・・

          
濁り濁る染みの上塗り・・・




          消し去ることができないなら・・・

          せめて・・・




          せめて・・・

          自分への言い訳だけはやめよう・・・




          そして・・・

          倒れるまで背負ってみよう・・・




          濃霧の中の・・・

          重い荷・・・

          
          





          


          

2011/01/28

過去行きの電車・・・






  
          ショーウインドー・・・

          きれいな洋服が並んでいるんだね・・・




          そこに行ってみたい・・・

          過去行きの電車に乗って・・・




          父が歩いた港の街・・・

          少年だった父になって・・・




          そう私は少年になりたかったんだ・・・

          少年だった父になりたかったんだ・・・




          少年だった父になって・・・

          斜めに帽子を被って港の街を歩いてみたいんだ・・・
          








          


          

2011/01/04

マジシャン・・・






  
          誰にも知られてはならない・・・

          町はずれの古い納屋・・・




          入り口に厳重に鍵をかけ・・・

          裏口からそっと忍び込む・・・




          内側にもおもむろに鍵をかけ・・・

          白い薔薇を一輪ベッドに置く・・・




          喝采の拍手に酔いしれた日々・・・

          白い薔薇は真紅に染まった・・・




          擦り切れた燕尾服・・・


          





          


          

2010/11/27

どろどろの思惑・・・






  
          愚かさという色の上に・・・


          浅はかさという色を塗り重ねて・・・


          どろどろの思惑・・・


          
それをこね回してこね回して・・・


          それが戦争なんですね・・・


          園児だってもっと賢いでしょうに・・・


          









2010/09/30

踊るるすずめ・・・  ( 祖国・・・






  
          踊らされて

          踊らされて




          えっ

          もっと踊れって言うの

          あなたの手の平で




          眼を光らせていられたら

          踊るしかないわね

          羽根がもげるまで



          
          あなたという祖国に生まれたすずめだもの

          あなたという祖国を愛するしかないすずめだもの

          












2010/09/03

球形の私・・・






  
          球形の私をあなたは捕まえられない
           
          球形の私の夢はいつもあなたの反対側




          球形のあなたを私は捕まえられない

          球形のあなたの夢はいつも私の反対側




          球形のふたりは・・・

          笑いながら滑りながら・・・

          泣きながら追いかけながら・・・

          逃げながら逃げられず・・・   ぐるぐる永遠を巡るのよ・・・  

          








 
         

2010/08/04

刹那の扉・・・






  
          その古ぼけた銀色の鍵を

          あなたが持っている限り

          この扉は閉まらないままなのよ



          夏の夕暮れの濃い翳が

          ずっと深くまで差し込んでくるわ

          鉛色の雨が漏れ伝って流れ込んでくるわ



          けれどもうその色さえぼやけて

          ただ笑いながら

          じっとりと冷たい壁に

          背をもたせかけて微睡むだけの私



          もう誰も開けにも来なければ

          閉めにも来ない忘れ去られた扉



          ああ あの時・・・

          あの時 開けてしまったあの扉が刹那の扉だっただなんて






           



 
         

2010/06/26

野ばら一途・・・






  
          野ばらよ野ばら君に捧げん

          愛しき日々を君に捧げん

          この雨の夜を君に捧げん




          
            ・・・
 

          ああ君は何も知らない

          君の知らない想いを抱いて

          君の知らない涙を流す



            ・・・



          
          野ばらよ野ばら君に捧げん

          愛しき日々を君に捧げん

          この雨の夜を君に捧げん


          
          この雨の夜を・・・    この雨の夜を・・・











 

2010/06/14

傘はなし・・・






  
          雨がふります 雨がふる

          遊びにゆきたし 傘はなし 



            
傘はなし
            
傘はなし
            
傘はなし



          傘がないっていいわね

          
傘がないっていいわね

          
傘がないふたりっていいわね 










         
         

2010/06/08

* 一縷の望み * と いう女







          
* 一縷の望み * と いう女



           やっぱり

           明日は

           なさそうね。

             



          * 一縷の望み *  と いう男



           やっぱり

           明日は

           なさそうだ。





           同じ雨に打たれて泣いた。           

           同じ風に吹かれて泣いた。          



           
          


          

         
           



         

2010/06/05

やさしい色・・・






  
          やさしい色

          惑わせる色




  
          やさしい色

          つきまとう色




          やさしい色

           離れがたい色
           


          

          やさしい人

          旅立てない人











         
         

2010/05/21

踊りつかれて・・・







          こころに棲んでるすずめはね・・・

          幾つになっても泣いてるすずめ・・・





          誰にも言えない言葉を抱いて・・・

          誰にも言わずひとりで泣くの・・・





          踊りつかれて  踊りつかれて  踊りつかれて・・・





          踊りつかれて   それでも踊る・・・

          泣き虫すずめは   踊るるすずめ・・・














2010/05/16

あれは・・・ マリオネット・ルゥ・・・







          さびしい夕暮れ・・・

          頼りない心・・・




          笑っていたのは私じゃない・・・

          あれはマリオネット・ルゥ・・・




          人に会ったら笑うの・・・

          子供の頃からの習性・・・

          幾つになっても抜けないの・・・




          みんな同じだと思ってた・・・

          笑うってそういうものだと思ってた・・・




          そんな顔でも笑顔は笑顔・・・

          いつしかこの顔・・・

          いつも笑っている顔になっていた・・・




          やさしい人に逢いたかった・・・

          やさしい人は遠かった・・・




          笑ってばかりいたかった・・・

          泣いてばかりでみんな終わった・・・




          あれはマリオネット・ルゥ・・・













2010/05/09

町の片隅で・・・ 花とおじさん・・・







          義務を背負った男がいた
         


          ある夏の日
          道端にうち萎れている
          ちいさな野の花が目に止まった



          自分によく似た寂しげな野の花
          彼はその花を持ち帰り庭の隅に植えてみた
          毎日毎日水をあげて大事に大事に見守った



          今にも枯れそうだった花
          花は少しづつ元気を取り戻していった



          花がすっかり元気になった日
          男は重い義務を果たすために出かけて行った


          


          

         
          



         

2010/04/02

황성옛터 ・・・ ・・・ ・・・

   
     



      この歌・・・

      この歌声・・・

      こんなにすばらしい歌い手さんがいるんですね・・・

      朝鮮のすばらしい歌に出会いました・・・



      황성옛터・・・

     





     눈물젖은 두만강・・・ 

    






         황성옛터・・・

         ハンソンイエット・・・ 

         荒城の旧跡・・・



         눈물젖은 두만강・・・

         ヌンムルヂョズン ツマンガン・・・

         泪に濡れた豆満江・・・ 




         황성옛터・・・

         私は朝鮮語が全然わかりません。

         韓国と北朝鮮の言葉の区別もつきません。

         もしかしたらこの歌は北朝鮮の歌なのかも知れません。



         
         황성옛터・・・

         今回はじめて知ったのですが

         楽天のブログにこの朝鮮語を入力しましたら
 
         ブロックされてしまったようでした。

         韓国語であればまずそういうことはないのだろうと思います。


         
         近頃、朝鮮の古い歌に関心があって調べていた中でこの歌を知りました。



         いろいろな国の歌を耳にしてきましたが中でも朝鮮の古い歌は本当に胸に滲みます。

         この歌がもし北朝鮮の歌であったとしてもそのことは私には何の影響も及ぼしません。



         美しい歌に出会いたい・・・  それだけです。



         私は 「荒城の月」 が 大好きです。

         あの素晴らしい 「荒城の月」を

         美しく唄える歌手が日本にいないことをずっと哀しく思ってきました。



         すばらしいものは素晴らしい・・・ 

         そこには国境もなんにも関係はありません・・・






         


         私の出会った朝鮮の歌











2010/03/18

現世無限模様  夢二・・・




   CIMG9999~2.jpg






                              遥かな・・・

                                    夢二・・・





                  遠いむかし・・・

                           今も・・・   



                                      今も・・・













2010/03/01

現世無限模様  ゆらめく・・・






          花がない日は花を想うの・・・
          色がない日は色を想うの・・・


          こころが・・・
          こころが・・・
          こころが・・・


          こころに花がないのはさびしい・・・
          こころに色のない日もさびしい・・・


          咲いてなくても花がゆれる・・・
          胸の奥でゆらっとゆれる・・・



          色がなくても色がゆらめく・・・

          こころがこころがこころがゆらめく・・・


          胸の奥の奥の奥で・・・ あぁ・・・ ゆらめく・・・

          

    








2010/02/26

現世無限模様  色のないメール






          魔術ね・・・
          色のないメール・・・

          ひとさし指・・・
          紡ぐ言葉・・・

          戸惑いそのまま・・・
          モノクロームのメール・・・

          面倒くさいな・・・
          煩わしいな・・・

          つぶやいている・・・

          色のないメール・・・


          色もない・・・
          華もない・・・

          遠い心で紡いだメール・・・
 
         なぜかな いちばん美しかった・・・


          魔術ね・・・  色のないメール・・・  また灯りそうな予感・・・  
    








2010/02/14

現世無限模様  ウソ・・・






          あなたがちいさく見えた日・・・

          何かがころんと落っこちた・・・

          それがあなたの哀しみだって知っていた・・・

          ちいさくなったあなたを見たくなくて気づかないふり・・・ 




          ウソはね・・・  人をちいさくさせるのよ・・・  哀しいのよ・・・











2010/01/09

密やかに   -鈴に・・・-






          密やかに・・・

          木の葉・・・

          野の花・・・ 渡る風・・・

          あなたの窓辺で・・・  鈴になれ・・・











2010/01/03

密やかに   -ピーチ&ストロベリー-






          甘いの そこ?


          ~・~・~・~・~・~・~・~


          ねぇ ほんと?


          ほんとに 甘いの?

          桃みたいに 甘いの?

          苺みたいに 甘いの?

          とろけるように 甘いの?

          クラクラするほど 甘いの?


          ~・~・~・~・~・~・~・~


          いいわね 行ってみたいわね そこ。











2009/12/27

現世無限模様 -さだめ川-






       たくさんの唄はいらない・・・


          こころに沁みる・・・ 
                そんな唄が少しあれば・・・




    
             ちあきなおみさん・・・ もうお顔もおぼろげ・・・ なのに懐かしくて・・・





               
 さ だ め 川 

                      作詩 石本美由紀  作曲 船村 徹


                明日のゆくえ さがしても この眼に見えぬ さだめ川
                あなたの愛の ながれるままに ゆるした夜は雨でした


                二人の恋を憎むよな うわさがつらい さだめ川

                故郷の町を逃がれる旅は いずこの山か また海か


                すべてを水に流しては 生きて行けない さだめ川
                あなたの愛につぎの世までも ついて行きたい わたしです

       






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2009/12/11

現世無限模様 -彷徨える子羊-







          
儚げに揺れる
          ランフ゜の前に
          ぽつんと座っている。

          子羊みたいだな あたし。



          ~・~・~・~・~・~



          ほかに居場所はないの?

          ランプの精の
          ささやきが聞こえたみたい。



 
         ~・~・~・~・~・~



          うん。

          今日はここにいるの。



          明日?  明日のことは聞かないで・・・
          












2009/11/28

現世無限模様 -一条の光-







          
迷い迷い迷い
          求め求め求め
          探し探し探しながら歩いてきたわ。
          たったひとつの言葉に導かれてね。



          希望。
          希望。



          それは確かにあるものかしら と。
          それはどこかにあるものかしら と。



          希望。
          それは一条の光。
          か細いか細い一条の光。



          こんなか細い頼りなげな
          見えもしない一条の光に
          あたしは身を任せて生きているのね・・・   人生さえあずけて・・・



          人って・・・
          どこへ行くのかしら・・・



          人って・・・
          どこまで行くのかしら・・・   


 
          人って・・・ どこまで行くのかしら・・・    そこに・・・ 希望はあるのかしら・・・














2009/11/21

現世無限模様 -きのうまで-







          
秋桜が咲いていたわ。。。  きのうまで

          雲がゆっくり流れていたわ。。。  きのうまで

          風がやさしい調べを奏でていたわ。。。  きのうまで

          手のひらにはふんわり愛が乗っかってたわ。。。  きのうまで

          雨も嵐もここを避けて通りすぎるものだったわ。。。  きのうまで

          月も銀河も暗闇からあたしを守ってくれていたわ。。。  きのうまで



          きのうまで。。。  きのうまで。。。  きのうまで。。。  きのうまで。。。













2009/11/13

現世無限模様 -桜 咲く 罪-







          溢れくる


          心の熱に
怯えつつ


          流るる日々よ     桜・・  咲く・・  罪・・・・・











2009/11/08

現世無限模様 -まぼろし-







          現世 (うつしよ) 
        

          流々(るる) 乱々の  星の下


          咲いてまぼろし
・・・   散りてまぼろし・・・












2009/11/05

燻る老い -沸々と-






          今は・・・
          あたしたち・・・
          舞台の裏を流れましょう・・・



          今・・・
          ライトは彼らに当たっているわ・・・


          高らかに掲げられるのは錦の御旗ね・・・
          決して流されることはないと信じた証ね・・・


          舞台の下には沸々と次なる時代・・・  沸々と・・・   そう 沸々と・・・  















2009/11/03

燻る老い -ひたひたと-






          時間って 時って 面白い。


          年をとるから時間が見えるのね。
          時間が見えるから年を感じるのよね。


          一時たりとも休まない時。
          そう・・・ 時間は一時たりともサボったりはしないのね。


          ちょっと サボっていてくれればいいのに・・・
          ちょっと よそ見していてくれればいいのに・・・
          




          滑らかに 滑るように 音も立てず ひたひたと あたしを 支配してゆくのね。

          
          夕闇が迫るように ひたひたと ひたひたと 過ぎてゆく時・・・    燻(くすぶ)る 老い。

        





     





2009/10/31

燻る老い -若さ売ります-






          そりゃあ
          ほしいわよ
          あたしだって。


          クレオパトラや楊貴妃じゃなくたって
          秦の始皇帝じゃなくたって
          不老不死の秘薬があると聞けば
          命を賭して探しにゆくかも知れないわ。


          だけど だけどね。


          もしそれがあるとしたら
          そこはきっと
          侵してはならない
          神聖な地なんじゃないかしら。


          世界の果てまでかき分けて
          神聖な地をも踏み散らして
          血眼になって探し回っているのは
          若返りの妙薬なのね いつの時代も。

      
          若さ売ります。
          若さ売ります。


          あたしを誘う 惑わす 引きずり込む。


          もう いいのに・・・
          もう いいのに・・・


          欲望の果てに求めるものはやっぱり若さ?


          ああ もう 懲りない性・・・  人の性・・・
  燻(くすぶ)る 老い。

          

 









2009/10/29

マイケル。。。






          才能と
          葛藤の
          狭間で
          あなたが
          見たものを
          私は知りたい。


          「怯え
ること」 の
          その正体を私も知りたい。
  
 

          マイケル・・・


          心の闇さえ闇の中。


          真実なんて
          所詮誰にもわからない。


          マイケル・・・


          人はそれでも
          生きなければならないの?


          あなたが遺した啓示は重い。


          マイケル・・・


          煌く才能は永遠にあなただけのもの。












眠れる嵐。。。






          嵐は去ったわ
          10年前に


          癒しもせず
          癒されもせず
          月日は巡っていたわ 眠れる嵐


          目覚めは
          銀色の舟に乗って遥か彼方から 眠れる嵐
          












2009/10/28

逆らい花。。。






          逆らい花が咲いた
          また咲いた


          しっかり埋めたはずなのに
          あら
          また芽を出している


          あらあら
          それは駄目でしょう


          深く埋めてしまいましょう
          コンクリートで蓋をして

          









2009/10/25

曼珠沙華。。。






          夢だからいいでしょ。
          
好きに咲いてもいいでしょ。

          今日はすみれ。
          明日はれんげ。



          毒の花ってなぜかきれい。
          毒の花ってなぜか真紅い。

          今日はダリア。
          明日は明日は
曼珠沙華。












2009/10/24

踊るるすずめ。。。






          逃げました。

          逃げました。

          それでも
          それでも

          逃げられませんでした。
          逃げられませんでした。

          だから
          だから
          生きてみました。

          踊るるすずめ。











2009/10/21

懐かし色に・・・






         立ち昇る


         野焼きの煙の色は涼やか


         ふと遊ばせし心の色は

         あれは幼き少女の日


         懐かし色に

         懐かし色に


         染まりゆくは若き日の父










剥離の翳。。。





          寄り添えば

          寄り添うほどに

          忍び寄る

          剥離の翳の濃さに怯ゆ。






2009/10/10

叶うなら・・・






          叶うなら

          石の棲み家に身を潜む

          うすきすみれの二輪になりたい










2009/10/06

コバルトの涙。。。





           そんなに哀しい色をして 

           罪のように誘うのね。 
             

           コバルトは泣きました。
           罪の深さを泣きました。


           その青が乱すのよ。
           青が青が乱すのよ  私の心を乱すのよ。

              
           石の雫は泣きました。
           罪の深さを泣きました。


           青が青が青が


           その青が   
           ああ その青が・・・  その青が・・・ ・・・ 


              










澱色の涙。。。





     つりばりぞ そらよりたれつ
 まぼろしの こがねのうをら
     さみしさに  さみしさに  そのはりをのみ

                              -山村慕鳥 いのり-







            澱色おりいろの涙、、、


            さびしさゆえ
            あなたが呑んだのは
            さびしさゆえ
            釣られてしまった愚かな女。

            さびしさゆえ
            さびしさゆえ

            重ねてしまった冷たい手。

            明日に心を重ねない
            呑まれた女の哀しみは
            こころの底に溜まるのよ。
            ぽろぽろぽろぽろ溜まるのよ。

            澱色の涙、、、
            こぼれない涙、、、
            だからあなたは知らないの。