2010/05/21

踊りつかれて・・・







          こころに棲んでるすずめはね・・・

          幾つになっても泣いてるすずめ・・・





          誰にも言えない言葉を抱いて・・・

          誰にも言わずひとりで泣くの・・・





          踊りつかれて  踊りつかれて  踊りつかれて・・・





          踊りつかれて   それでも踊る・・・

          泣き虫すずめは   踊るるすずめ・・・














2010/05/16

あれは・・・ マリオネット・ルゥ・・・







          さびしい夕暮れ・・・

          頼りない心・・・




          笑っていたのは私じゃない・・・

          あれはマリオネット・ルゥ・・・




          人に会ったら笑うの・・・

          子供の頃からの習性・・・

          幾つになっても抜けないの・・・




          みんな同じだと思ってた・・・

          笑うってそういうものだと思ってた・・・




          そんな顔でも笑顔は笑顔・・・

          いつしかこの顔・・・

          いつも笑っている顔になっていた・・・




          やさしい人に逢いたかった・・・

          やさしい人は遠かった・・・




          笑ってばかりいたかった・・・

          泣いてばかりでみんな終わった・・・




          あれはマリオネット・ルゥ・・・













2010/05/09

町の片隅で・・・ 花とおじさん・・・







          義務を背負った男がいた
         


          ある夏の日
          道端にうち萎れている
          ちいさな野の花が目に止まった



          自分によく似た寂しげな野の花
          彼はその花を持ち帰り庭の隅に植えてみた
          毎日毎日水をあげて大事に大事に見守った



          今にも枯れそうだった花
          花は少しづつ元気を取り戻していった



          花がすっかり元気になった日
          男は重い義務を果たすために出かけて行った